こんにちは、STUMPTOWNの平井です!
今回は、普段は見ることのできない、ダナー(Danner)の「ジャパンモデル」を一手に引き受ける石川県能登にある日本工場の訪問レポートをお届けします!
実は、STUMPTOWNのスタッフDANさんは、かつてこの工場で3年間修理の修業を積んだ経験があり、今回は久しぶりの“里帰り”でもあります。
僕たちは石川県金沢で合流し、海沿いの美しい「のと里山海道」を走り抜けて能登の工場へと向かいました。
それでは、知られざるダナー日本工場の裏側をじっくりとご紹介します!
旅の始まりは金沢駅から。名物「鼓門」を背に、いざ工場訪問へ!
千里浜なぎさドライブウェイの入り口に到着!砂浜を車で走れるのは日本でここだけ!
工場に到着。ダナーのロゴがカッコいい!
■ ダナー日本工場(能登工場)とは?
この工場は、かれこれ35〜36年にわたり、ダナーの「Made in Japan」ラインを作り続けている歴史ある場所です。
私たちが普段店舗でご紹介している「ポストマン」「マウンテンリッジロー」「カスケードレンジ」などのクラシックな名作たちは、すべてこの工場で生まれています。
実は、この工場は能登半島地震で被災し、工場内が崩れるなどの大きな被害を受けました。現在もまだ一部にその名残はありますが、復興を遂げ、ほぼすべての生産ラインが元通り元気に稼働しています。
工場最大の特徴「一貫生産」
一般的な靴工場では、効率化のためにパーツごとの作業を分業(アウトソーシング)することが多いのですが、この能登工場は違います。
「裁断」「アッパー縫製」「底付け」「出し縫い」「仕上げ」「箱詰め」にいたるまですべての工程を自社工場内で管理し、完結させる「一貫生産」行っています。
これこそが、徹底した高いクオリティを維持できる最大の秘密です。
生産中の名作ポストマン!のアッパー。これからソールが付けられ仕上がっていきます。
■ 職人の手仕事が光る!驚きの製造工程
工場長の清水さんに案内していただき、実際の製造エリアを拝見しました。
今回の工場取材を優しく案内してくださった、清水工場長と、里帰り(気分?)のDANさん。どこ見てるの?
1. 裁断:1枚1枚、革の傷や表情を見極める
靴作りの最初のステップは、革の「裁断」です。 金型を使い、プレス機で抜いていくのですが、これが一筋縄ではいきません。
一見きれいに見える1枚の革でも、職人さんが目でチェックし、手で触ると小さな傷やシワがあります。それらを巧みに避け、最も美しい部分を贅沢に切り出していくため、長年の経験と感覚が必要とされる繊細な工程です。

この革はポストマンに使われているガラスレザー!できるだけロスが無いように入念にチェックしています。
2. アッパー縫製:女性職人が担う、極めて緻密な作業
切り出された革を縫い合わせ、靴の形(アッパー)にしていく部署です。
ここでは多くの女性職人さんが活躍しています。革を均一に薄く削る「漉き(スカイビング)」や、ミリ単位のズレも許されないステッチなど、手先の器用さと集中力が求められるため、非常に繊細な作業が日々行われています。

細かい作業は女性向き?目にも止まらぬ速さでミシンを操っています!
3. 吊り込み&「ダナードライ」の美しい裏側
木型(ラスト)にアッパーを被せ、一気に引き締めて形作っていく「吊り込み(ラスティング)」の工程です。
少しのズレさえ許されない、緊迫の「つり込み」作業。ほんの少しの狂いが、アッパーの美しいバランスをすべて台無しにしてしまう!
ここで、ダナーオリジナルの防水透湿メンブレン「ダナードライ(DANNER DRY)」の裏側を見せていただきました。
アジア製の一部モデルとは異なり、日本製のシューズは底面まで完全に覆う「3ピースの袋状(ソックス状)ブーティ」を採用しています。
足を靴下のように360度すっぽりと包み込むため、抜群のホールド感が生まれ、シワが入らず「パツン」と張りのある美しい仕上がりになります。
さらに、工場内にある専用の試験機で、実際に水圧をかけて1足ずつ防水テスト(漏水テスト)を行っている徹底ぶりにも驚かされました。
防水の要となるダナードライブーティ。3枚構造だからこそ実現する圧倒的フィット感。
■ 貴重なコラボモデルや名作が流れる生産ライン
生産ラインには、ファン垂涎の靴たちがずらりと流れていました。
- 現在店舗で在庫が薄くなっている大人気モデル・マナワの製造現場に遭遇! ホーウィン(Horween)社製の極厚(2.2〜2.4mm)クロムエクセルレザーが使われており、その重厚感とダークブラウンの美しい佇まいに僕らは大興奮!
早く出来上がってほしい!入荷が待ち遠しいです。
- Lightningコラボモデル:雑誌「Lightning」さんとのコラボレーションによるポストマンの生産前サンプルなども流れており、多くの限定アイテムがここで形作られている様子が窺えました。
受注生産のLightning別注ポストマン。千足以上の注文に受注ストップしたとの事・・・。凄すぎる。
■ STUMPTOWN別注「ノートランド」の特別制作体験!
今回は特別に生産ラインの一部をお借りして、STUMPTOWN別注の「ノートランド」を、清水工場長と一緒に自ら仕上げる作業に挑戦させてもらいました!
ソールを貼り付け、ヒールを積み上げ、そして出し縫いをかけてコバを削る……。 職人技の難しさと奥深さを肌で実感しました。
DANさんも生産のお手伝い。ここからは真剣モードです。

「サンダルだから簡単」なんて大間違い。ものすごい数の工程を経て作られています。この一足に注がれた手間暇に感服。
■ 最後に:1足のダナーに込められた想い
今回の工場訪問を通して、私たちが普段何気なくお客様へお届けしている1足のダナーに、どれだけ多くの職人さんの手と、時間と、想いが詰まっているかを改めて実感しました。
「これからも、いっぱい作るぞ!気持ちだけは(笑)」と笑顔で温かく語ってくれた清水工場長。
工場のみなさんが魂を込めて作ったこの素晴らしい「Made in Japan」のダナーを、私たちSTUMPTOWNも、1足1足大切にお客様へ提案していきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


今回の工場訪問の様子は、YouTubeでも公開しています。響き渡る機械音や工場の空気感をリアルに体感していただけますので、ぜひあわせてご覧ください。
⇒動画はこちら。

