STUMPTOWNで取扱アイテムが多いブランド「DANNER」。
知っているようで知らなかったDANNERについて調べてみました。
改めてすごいブランドなんだと感じさせる歴史となっています。
是非ご一読いただけますと幸いです。
Crafting Higher Standards Since 1932
~使い込んだDANNERは腕の立つロガーの証だった~

・1932 年 – 創業
DANNER Shoe Mfg. Company は
チャールズ・ダナーを中心としたメンバーと 5 人の職人と共にでチペワフォールス(ウィスコンシン)で開業。
手作りで低単価にこだわりワークブーツを製作。
アメリカ国内は大恐慌の影響で職人達の時給はわずか 30 セントだった上に、
革や必要な部材も格安で当時のDANNERブーツは 4 ドルもしなかった。




・1936 年 – ポートランドへ
創業者チャールス・ダナーは北西部で、
1本1本手で打ち込まれた鋲(スパイク)付きのカークドロガーブーツが
当時としては高価な1足10 ドル以上で売れている事実を知り、
チャンスを逃すまいと家族を連れ、ポートランド(オレゴン州)へ移転する。
当時は、機械もなくほとんどの工程において職人たちによるハンドメイドで生産されていた。

※1947年カタログ
・1940年代 – 造船所の靴
戦時中に増員した造船所の為にDANNERはブーツを作り続けた。
「造船所の靴」という呼び名ができる程DANNERの名声を世に広めるきっかけとなる。
戦後、事業が落ち着き、チャールズの息子である兄のジョンはロースクールへ戻り、弟のビルがDANNERを受け継ぐ。
同時期にポートランド北部へ工場を移設、1日240足の製作が可能となる。

・1952年 ― ビブラムソールの採用
アメリカ国内でいち早くビブラムソールをイタリアから取り寄せていた。
機能面において昇華させる為にあらゆる可能性を模索していた。

・1961年 - ハイキングブーツの誕生
J.F.ケネディー大統領が国民へ日々の運動の重要性を説き、アメリカ国中にアウトドアレジャー旋風が巻き起こる。
元々トレッキングやハンティング、スキーとアウトドアを好んでいたビル・ダナーは
いち早く市場のポテンシャルに気付き、アメリカ国内で唯一のハイキングブーツメーカーとなる。
最初に作られたハイキングブーツは、山歩き用の靴でELK HUNTERと名付けられた。

・1973年:DANNER #6490 (MOUNTAIN TRAIL)
MOUNTAIN LIGHTの原型であるMOUNTAIN TRAILがバックパッカーマガジンに最高評価を受ける。

※1978年カタログ表紙
・1979年:DANNER LIGHTの誕生
この年にDANNERは靴業界における革命を起こす。
靴としては世界で初めてGORE-TEX® を使用し完全防水・透湿ブーツを実現した。
後に特許を取得したこの製法はアウトドアシューズのスタンダードとなる。

・1980年:快適なフットウェアへのこだわり
ワシントンパーク動物園(現在のオレゴン動物園)にいる象のトゥイ・ホアのために、
DANNERはサイズ150のブーツを製作。
この防水レザー製のブーツは、彼女のひび割れた後ろ足を治すためのものであった。
象が履いても壊れない、DANNERの確かな作りと自信がこの写真から見てとれる1枚の写真。
・1983年:伝統を受け継ぐ
50年間、靴を作り続けたビル・ダナーは引退を決意し、
DANNER創業一族が守り続けたクオリティーとクラフトマンシップの伝統を守ることを条件に会社を売却。
その後もDANNERの伝統は守られ、更に厳密なクオリティーコントロールを実践、
生産の効率化を進める為に工場をポートランド空港に近い現在の場所へ移転。
この頃からハンティングや米軍、警察を含む官公庁向けのブーツの人気を受け、同シリーズを拡大。
また、日本や台湾などのアジア市場参入も果たす。
・1984年:さらなる発展へ
サラエボで開催された冬季オリンピックにて、アメリカの選手が入場行進の際に着用したシューズをDANNERが製作。
・1984年:FEATHER LIGHT発売
その名の通り羽根のように軽いと評されたFEATHER LIGHTが発売。

・1987年:DANNERジャパン、クラシックスシリーズの展開
リペアサービスと共にアーカイブのDANNERクラシックモデルの生産を開始。


・1992年:履き心地の証明
DANNERブーツとエアソティック(Airthotic)が
APMA(American Podiatric Medical Association アメリカ足病学協会)準拠の資格をとり、
ブーツの履きやすさを証明するものとなる。

・1993年:EXPLORER 発売
オールレザーのEXPLORERが発売され~1995年までバリエーションが販売された。
ハイテクナイロンブーツに傾倒している世の中に対してレザーの耐久性・しなやかさを打ち出す。



・1995年:DANNER LIGHT II、MOUNTAIN LIGHT II、KEVLER LIGHT 発売
DANNER LIGHT 2はサイドのレザーを拡大し、岩場等でのコーデュラナイロンを擦らないように変更。
惜しまれつつ廃番となってしまったが、この年にKEVLER LIGHT も誕生。
また復刻される日が来ると良いのだが、、、

・1998年:VANCOUVER 発売
DANNER LIGHTが世界で初めて靴にゴアテックスを搭載した時のもう一つの候補VANCOUVERが時を経て発売。

・2010年:米軍への供給
今までの戦場とは全く異なるイラクとアフガニスタンでの米海軍、陸軍兵士のブーツを米軍と共同開発。
高機能なUSMC RAT(米海軍向け)とArmy Combat Hiker(米陸軍向け)を製作し
軍用ブーツの新スタンダードとなる。

・2016年:MOUNTAIN600ローンチ
MOUNTAIN LIGHTの系譜を受け継ぐMOUNTAIN600が大ヒット。
MEN’S JOURNALにおいて年間最優秀ギアに選出される。


・~現在:イノベーションと伝統
創業者チャールズ・ダナーの精神を受け継ぎ、DANNERはオレゴン州ポートランドの最新工場で
ハイキング、ハンティング、ワーク、警察・軍隊、ライフスタイル用ブーツを製造し続けている。
世界中の卸売、小売、通販、直販、政府・国際販売など多様なチャネルで展開し、
アジア、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアにも進出。
このように、DANNERは時代ごとの社会的背景や市場の変化に柔軟に対応し、
品質と革新を追求し続けてきたブランドである。
例えば、
GORE-TEX®による防水ブーツの開発や、警察・軍隊向けの特殊ブーツ、アウトドアブームへの迅速な対応などが
その代表例となっている。
いかがでしたか?
歴史を改めて振り返ってみると、
靴に初めてGORE-TEX®を搭載したり、VIBRAMソールの採用にもいち早く取り組んだりと、
アウトドア靴業界においてパイオニアであったことが伺えます。
そして、何よりも今でも多大なコストや様々な制約がかかるポートランドの街中に工場を構えて
創業を続けているというのはすごいことなんだと実感しました。
それと同時に、決して歴史にあぐらをかくことなく、常に進化し続けるブランドの矜持を感じさせられました。
そんな偉大なブランドのアイテムの販売に携われる喜びを感じながら、
ご来店されたお客様の商品選びをお手伝いさせて頂けたらと思います。
Writing : Matoba
参考文献:Danner BOOK
参考資料:dannerboots , dannercatarog
