リビルドVOL.3

前回に引き続きリビルドの紹介になります。
さて前回まではちょっとしかミシンを使った作業を紹介できなかったですが、今回はミシンの作業を簡単にですが全部お見せてしていきますね。
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続いて縫うのはこのサイドシーム。ここは革がたくさん重なる部分だから縫うのが非常に大変なんです。
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もちろんここも出来るだけ古い穴に通るように気をつけます。
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なかなか上手に縫えました。これを両足分計4カ所縫います。
これでヴァンプとクオーターは完全に一体になりました。
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最後にカウンターですね。これも縫うときはのりは使いません!

だから何も考えずに縫ったりすれば、革が動いてしまって、真ん中がズレてしまうなんてことが・・・
革の素材や柔らかさに合わせて職人の感覚で革がどれくらい伸びるか、この後革がどういうふうに向きを変えるかなんてのを考えながらやってます!
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正直感覚でやっているので言葉にするのはとても難しいんですけど。
この感覚つかむまでもかなり時間かかりました。

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1回縫いおわっても終わりじゃないんです。このあともう2回縫います。これがWHITE’Sのステッチングの特徴でもある“3 rows of lock stitching”なんです。
やはりワークブーツなので、十分な強度が必要です。パーツのつなぎ目をしっかりと固定するために行われているのです。
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3本のステッチの間隔が均等になるように気をつけながら縫うんです。WHITE’Sの工場では全部1本針のミシンで縫うので、同じところを何度も往復して完成させるんです。
現代の靴の製造工場では、2本針や3本針のミシンがあったり、こういう時間のかかる行程はプログラムされた機械で一気に縫ったりしてるところが多いですよね。
でもWHITE’Sでは昔ながらのやり方を変えずにあくまでハンドメイドに拘って作ってます。

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これで縫製の過程は全部終わりです。きれいに縫えて一安心です。なにより師匠にもダメ出しくらわなかったのが良かった 笑
作業的には30分くらいで終わりました。今回のリビルドはヴァンプとカウンターのみでしたが、本来自分がやっているのはさらにバックステイ、シュータンまで変えるリビルドです。たまに1足で2時間くらいかかっちゃたりします。その様子はまた今度紹介しますね。

この後は、いよいよシューメーカーによる釣り込みやハンドソーイングになります。

次回をお楽しみに!


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