履き口パッドの修理

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今回、お持ち込みいただいたDr.Martensの6inchブーツです。
履き口が傷んできたため革のパーツに交換のご希望です。
こちらはセメント製法のためソール交換はできませんがご希望があればできる範囲で修理をさせていただきます。

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伸縮性の化学繊維にコーティングがされているような素材です。
毎日の着脱の際や歩行時に摩擦が生まれやすいのでダメージが出やすい部分ですね。
こういった素材は柔らかく足当たりも良いためパッドに使用するには向いていますが耐久性だけで見ると革には劣ってしまいます。

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選んだ革はアッパーでの使用にも耐えうる厚めの黒レザーです。
摩擦で銀面が薄くなってくることも考慮して芯通し(革の中まで染色されているもの)のレザーにします。
このままだと厚さもあるしっかりとした革なので足当たりを考え柔軟性も必要な履き口には不向きなため、すき機で厚さを調整します。
薄くしすぎると耐久性が落ちるのでちょっとずつ様子を見ながら慎重に行いました。

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代替のものだと膨らみが思うように出せないので履き口を解体後出てきたスポンジは再利用します。

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トップを巻き縫いし馴染みやすいようあらかじめ癖を付けてやりました。
根本にあたる縫製部分の先(つまり端っこ)は段差がなるべく出ないようこちらもすいておきます。

癖を付けたとはいえ、まだ固く言う事を聞かないコイツをねじ伏せながらアッパーへ縫い付けていった結果・・・
お客様にご満足いただけると幸いです。
馴染みが出やすいようミンクオイルを少量塗って仕上がりです。
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↑BEFORE

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↑AFTER

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履き口パッド交換(お問い合わせはコチラから)
※お値段は状態、使用する部材によって前後します。ご相談ください。


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